海外におけるクレジットカード事情は、日本のそれとはさまざまな面で異なっている部分も多く、注意が必要です。
まず海外でクレジットカードを取得する場合、国情や、その国がカード先進国であるかどうかといったようなことで様子は変わってきます。
クレジットカードの取得には銀行口座の開設が必要となるのが普通ですが、日本国内と同様、先進国以外であっても、架空口座や脱税のチェックというような問題があり、銀行口座の開設は手続きが面倒で時間もかかるようになってきています。
その辺りも含めて事前によく状況を確認しておくと良いでしょう。
長期間にわたる転勤や留学というような場合は、日本で準備できるところは確実に整えておくのが賢明です。
銀行口座の開設にあたっては、アメリカなどの先進国では、運転免許証やソーシャル・セキュリティー番号というようなものが必要になることも多いため、あらかじめ銀行に問い合わせをしてどのような書類を揃える必要があるかを調べてから申し込みをすると手続きがスムーズに行なえるはずです。
また、海外生活をはじめてすぐに銀行口座を開設してクレジットカードの申し込みをしても、クレジットカード実際に手に入れるまでには1か月以上の時間を要することもあります。
生活資金などに困らないように、国際ブランドの日本のクレジットカードを何枚か持っていると安心でしょう。
国際間でもインターネット・バンキングが使用できるようになってきているため、そういった新しいシステムをクレジットカードや金融口座の管理については、活用するのも一つの方法です。
現地の言葉に精通していないなどの不安を持つ人にとっても、インターネット・バンキングは便利な方法であるはずです。
海外で手に入れたクレジットカードについては、クレジット・ラインと呼ばれる利用限度額がはじめのうちは低いのが普通です。
クレジットカード会社や銀行などは、利用者の支払い状況を見定めながら、このクレジット・ラインを上げてくることになります。
アメリカなどの国では近頃、利用した金額が即時に登録してある銀行口座から引き落とされる「バンク・デビット・カード」が、後払い型のクレジットカードにかわって急速に普及しはじめています。
このようなデビットカードは、これまでのクレジットカード加盟店で使用できるもので、クレジットカードやデビットカード、小切手などを状況に応じて使い分けをするのがおすすめといえます。
[前の記事]・クレジットカードと為替相場
[この記事]・海外のクレジットカード事情
[次の記事]・クレジットカードの国際ブランドとは