クレジットカードはとても便利なツールですが、多機能で便利なものになってきた反面、重要な個人情報が多く含まれるようになり、他人に利用されると大きなトラブルに発展してしまう弱さも持っています。
インターネット上での電子商取引において、クレジットカードによる決済は増加傾向にありますが、そこで取り扱われている個人情報がしっかりと管理されているかどうかは、多くのクレジットカード利用者にとって重大な関心事となっているようです。
個人情報の漏えいは、どのような場合でも大きな問題となるものですが、特にクレジットカード情報の漏えいに関しては、明らかな金銭的な被害が発生することになるため、深刻度が高いと言うことができます。
利用に不安があるという理由でクレジットカードの使用を控える人が存在するからには、その不安を取り除くことができれば、購買意欲のアップにも貢献すると考えることができます。
いかなる場面でも安全にクレジットカードを使えるように対策を施すことは、クレジットカード会社のみならず社会全体で取り組まなければならない大きな課題と言えるのです。
昨今、「成りすまし」と呼ばれる犯罪行為がさまざまな場面で問題になっています。
他人に成りすまして盗んだクレジットカードを利用するというような手口もよく見られます。
このような犯罪は、アメリカでは2003年ごろから大きな社会問題として取り上げられるようになり、被害者救済案や、この問題に対する法律の整備などが急ピッチで進められているようです。
仮にクレジットカードを不正に利用された場合、損害については免責部分以外は保険でほぼ補償されることになるため、被害者が全ての損害をかぶるということにはなりませんが、被害の発見が遅れたり、うっかり気付かなかったりした場合には、知らず知らずのうちに損害を被っている可能性も出てきます。
このような犯罪から身を守るためには、クレジットカードや運転免許証の番号、電話番号、生年月日といった個人情報は極力他人に知られないようにすることが大事です。
自宅の郵便ポストやゴミ箱から情報が漏えいするというような例もあるため、ポストに鍵をかけたり、明細書などを破棄する場合は必ずシュレッダーにかけたりすることも重要になります。
定期的に自分のクレジット情報を取り寄せてチェックするというような作業も習慣にしておけば安心でしょう。
世の中には、悪意を持って利用しようと思えばできないこともない脆弱とも言える仕組みが数多く存在しており、クレジットカードの取り扱いに限らず、今後はさらにいろいろな場面で個人レベルの用心や慎重さが必要となってくるのかもしれません。
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