ペットという外来語の日本語訳は、愛玩動物です。
愛玩とは愛する玩具、つまりおもちゃです。
現代社会の中では、愛玩動物という本来の役目をはるかに越える役割を、その飼い主に対して果たしているペットも少なくありません。
犬にしても猫にしても、今は室内で飼われているペットが増えています。
室内で飼われるということは、それだけ人間との関わりが深くなり、人間の毎日の生活の歯車の中にしっかりと組み込まれているということになります。
こうなってしまうと本来玩具であるはずの猫も家族となってしまいます。
そしてもの言わぬ猫達は人間のストレスやいらだちを抑え癒しを与えてくれる、かけがえのない存在となるのです。
心療内科の治療法の一つとしてペット療法が用いられているのはよく知られていますし、老人ホームなどのボランティアでもペットたちは十二分に活躍しています。
家庭にいるペットも同じような役割を果たしています。
その愛らしい姿で疲れて乾ききった人間の心に水を注いでくれるのです。
これは昔の犬や猫達には余り見られなかったことです。
もちろん昔のペット達もちゃんと自分達の役目は果たしていました。
犬ならば番犬、猟犬、幼児の友達兼子守、猫ならば鼠よけ、それから現代と同様の飼い主の心の友人、といったところでしょうか。
特に現在よりも米穀店が多かったので、お米屋さんの猫は鼠対策として大きな戦力となっていました。
時代を越えてもペット達は我々の生活に大きな役割を果たしているのです。
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