日本人はローンを嫌う性向があります。
この性向が日本人の貯蓄率は世界一と言われている所以だと思いますが、「借金は悪」と決め付けることはあまりよいことではありません。
アメリカのように貯蓄率がマイナスになるのはあまり褒められてことではありませんが、貯蓄することが全てよいわけでもないのです。
経済は「お金が循環」することで成り立ちますが、貯蓄ばかりをすることはその「循環」を止めてしまうことになります。
適度な借金をしてローンを組むことは経済上は貢献することでもあります。
経済を活性化させる手っ取り早い方法は「住宅を売ること」と言われる所以です。
しかし一番難しいのはローンの額の「適度」さです。
難しい理由は個人の資質が関係しているからです。
例えば、計画性のある人でしたら収入の3割くらいまでなら大丈夫でしょう。
しかしズボラな人が収入の3割もローンの支払いがあったなら早晩破綻することは目に見えています。
ローンは包丁と同じです。
うまく使えば料理に役立ちますが、使いみちを間違えると殺人道具となってしまいます。
高度経済成長期に「消費は美徳」と言われていました。
その後経済低迷時代に「清貧の思想」という本もベストセラーになりましたが、大切なのは自分を見失わないようにローンを活用して経済に貢献することです。
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