犬のルーツが狼だということはよく知られています。
狼も、狼から派生した野犬も基本的には群れで生活しています。
群れというものにはボスが必要です。
動物の群れのボスというのは絶対的な権限を持っており、一群は彼に無条件に従います。
生きていくためのノウハウであるとか、外敵から群れを守るためのあらゆる判断はこのボスが行います。
ペットとなった今でも犬が飼い主に忠誠心を持っているのは群れで生活していた名残なのです。
しかし元々単独行動の猫にはボスが存在しません。
判断も全て自分で行っています。
猫がプライドの高い動物であるといわれる所以です。
ペットの犬にとって飼い主はある意味ボスになるわけですが、ボスを必要としない猫にとっては飼い主はボスでも忠誠を尽くす相手でもありません。
ペットであるからといって猫を思い通りにしようなどと考えてはいけないのです。
また猫は自分のテリトリーを非常に大事にします。
ペットとして室内で生活していても本能は野生動物なのです。
猫にとってテリトリーで大切なのは広さではなく、そこで快適に生活ができるかどうかです。
食事と排泄が可能で、子供を生み育てることができる空間、それがテリトリーです。
従ってペットの猫にとっては室内でそれらがかなえばそれで満足なのです。
ペットであっても猫の気持ちは独立している、それを忘れないで上手に猫と付き合って下さい。
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