消費者にとって、一枚のクレジットカードは、消費生活を快適にしてくれるとても便利なツールであるということができます。
クレジットカードを持っていれば、現金を持ち歩かずにショッピングを楽しむことができたり、先々の収入をあてにして買い物をしたりすることが可能になります。
では、クレジットカードを受け入れている販売店にとっては、クレジットカードはどのようなメリットがあるのでしょうか?
現在ではほとんどと言えるほど数多くの小売店が、クレジットカード会社と加盟店契約を交わして、クレジットカードの受け入れを行なっています。
販売店サイドがクレジットカード会社と契約する理由の一つとして、クレジットカードの販売促進機能をあげることができるでしょう。
一般に、クレジットカードで買い物をする人は、現金で買い物をする人よりも一人当たりの単価が高額であるとされています。
それはなぜでしょうか?
まずクレジットカードを所持している人というのは、ある程度の支払い能力が保証されている人であるため、経済的にゆとりがあると考えることができます。
クレジットカードを所持していても、カード払いより現金払いを好むというような人もいるため、絶対とはいえませんが、大まかに見てそのような傾向にあると考えることは可能でしょう。
また、現金で買い物をする人は、手持ちの現金によって買い物の予算が厳しく限定されてしまいますが、クレジットカードで買い物をする場合は、買い物の予算枠は比較的緩やかになります。
婦人服売り場であれば、スカートを買いにきた人に、それに合うブラウスをすすめたり、貴金属売り場であれば、ネックレスを買いにきた人に、おそろいのデザインのイヤリングをすすめたりして、売り上げを伸ばすことも可能になるというわけです。
クレジットカードで買い物をする人の一般的な傾向として、衝動買いをしやすいという点も指摘されています。
クレジットカードがなければ、いくらすすめられても手持ちの現金以上の買い物をすることはできませんが、クレジットカードで買い物をすることに慣れている人は、財布の中にいくら現金が入っているのかをそれほど気にせずにショッピングを楽しむと言われています。
もちろん、このような傾向はクレジットカードを持つ全ての人に当てはまるというわけではありませんが、クレジットカードの持つ販売促進機能は、店側にとってはとても魅力的なものです。
消費者にも販売店にもどちらにもメリットのあるツールが、クレジットカードなのです。
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